コロナ感染症について
コロナウイルス感染症の世界的な流行が続いており、さまざまな情報にむしろ惑わされる感じも受けます。
私は感染症の専門家ではありませんが、海外の資料に目を通す機会が多少あるため、これらを断片的にでもご紹介できれば、何らかのお役に立てるかもしれないと思いました。 誤訳等が見つかりましたらお詫びして訂正させていただきます 2021.9.13 須見昌輝 ファイザー製薬は 米国でのコロナワクチンの価格を 1 回分あたり 110ドルから130ドルに引き上げる予定と見られる ロイター通信 ニューヨーク 2022.10.20 (1ドル150円として換算しています) ファイザー株式会社は、アメリカ政府が現在実施して いるワクチン買い取り政策が終了した後は コロナワクチン1回分の価格をおよそ4倍の110 ドル(16,500円)から130ドル(19,500円)に値上げする模様だ。 ファイザー執行役であるアンジェラ ルキン氏が木曜 日に語った。 彼女の話では、現在アメリカ政府により民間保険や政府管掌保険の加入者にはワクチンは無料で 接種されている。 ウオール街では、ワクチン製造会社が2023年以降の収益予測を確保するために、需要の減少したコロナワクチンの価格を上げるだろうと見られていた。 アメリカ政府は現在、ファイザー社 およびドイツのビオテック社に対して、ワクチン1回分あたり約30ドル(4,500円)を支払っている。 2023年にはアメリカ政府の公衆衛生緊急事態が終了し、以後はワクチンが民間保険の分野に移行し ていくと市場は見ている アメリカにおけるワクチン価格は全体としての費用対効果を反映するもので、患者さんへの接種に 際し支障をきたすことはないと確信しているとルキン氏。 医療保険を持たない人が接種を受けられるかどうかについては、いまだ明らかになっていない。 ファイザー社の話では、コロナワクチンの市場は、成人の場合1年あ たりのインフルエンザワクチンの市場と同じくらいだが 小児の市場では今までに接種された量 からすると、インフルエンザと同じ市場になるためには時間を要する。 今までのところ、アメリカ政府の新型コロナワク チン-初期のコロナ株とオミクロン株の両方に効果のある-の配布量は去年のペースを下回っている。 このワクチンの接種対象者はもっと多いはずなのだが。 アメリカ国内では最初の6週間でおよそ1480万人が新型コロナワクチンによる追加接種を受けた。 2021年の追加接種キャンペーンでは、3回目の接種を受けた人が2200万人だっ た。 その時点では高齢者と免疫不全の人のみが対象だったのにもかかわらず、である。 ルキン氏の話では、2023年の第一四半期にアメリカ政府の公衆衛生緊急政策が終了し、その後は ワクチン市場が民間保険の領域に移行すると見られている。 ---コロナワクチンと妊娠/授乳(2021年2月の発表) up to date 2021.9.15 --- 妊娠/授乳中の女性はコロナワクチン臨床試験から除外されてきたため、この群におけるデータが増えてこなかった。 CDC(米国疾病予防センター)が行ったワクチン接種者に対するスマートホン健康調査の参加者のなかで、13万9千人以上がワクチン接種時に妊娠していると考えられた。 その後に妊娠を完了した人のうち、827人のデータが評価できるものだった。ワクチン接種時には大半の人が妊娠第三期(妊娠28週から40週まで)だった。 そのデータでは流産、先天性奇形、胎児発育異常, 早産、死産、新生児死亡 に関するリスクを示したものはなかった。 CDCは154例の妊娠関連副作用のデータを持っているが、正常分娩のデータと比較して副作用に差はなかった。 バイオテック・ファイザー社ワクチンを妊娠中に投与した研究では、母親のコロナウイルス感染が低下した。 我々はワクチン接種を出産後・授乳後に遅らせるよりも妊娠中での接種を推奨する。(グレード1B)。 この結論の信頼度レベルは グレード1・グレードB 下記のようなニュアンスです グレード1:推奨の強さは強い 推奨した治療によって得られる利益が、治療によって生じうる害や負担を明らかに上回ると考えられる。 (大半の人が利益を得る。全員がそうだとは言えないとしても・・・) グレードB:エビデンスレベルは中程度 今後さらなる研究が実施された場合、効果推定への確信性に重要な影響を与える可能性があり、その推定が変わるかもしれない。 ---コロナウイルス感染症による感染致死率 wikipedia 2021.9.14 --- 疾患の重症度を評価する際の重要な測定の基準は感染致死率 その疾患による死亡者数/感染者の総数(無症状・診断されない例を含む)を%で表す 2020年11月 ネイチャーの報告では平均0.24-1.49%の致死率。ただし高齢者施設での死亡例を除外。 2020年12月 ヨーロッパで発表された致死率は フランス オランダ ニュージーランド ポルトガル:0.5-1% オーストリア 英国 リトアニア スペイン:1-2% イタリア:およそ2.5% これらの値は高齢者施設での死亡例を含む この報告では各地域における致死率の差の大半は年齢を反映したもの 子供や若年成人では極めて低い致死率 10歳では 0.002% 25歳 0.01% 高齢者では徐々に高くなる 55歳 0.4% 65歳 1.4% 75歳 4.6% 85歳 15% これらの結果は2020年12月 WHOからの発表でも強調された 年齢別コロナ感染死亡率 0-34歳 0.004% 35-44歳 0.068% 45-54歳 0.23% 55-64歳 0.75% 65-74歳 2.5% 75-84歳 8.5% 85歳+ 28.3% COVID-19は高齢者だけではなく中年成人にも有害であり、死亡の割合は 自動車事故による年間の致死率よりも2桁多く、季節性インフルエンザよりもはるかに危険である ---コロナウイルス感染症による死亡率 up to date 2021.9.13 --- 死亡率はこの疾患を診断された患者さんのみに関するデータ。 多くの感染者は無症状であり軽度の感染症は診断されない。したがってすべての感染者を含めた死亡率はきわめて低いと思われる。 ある分析ではコロナウイルス感染症全体の死亡率0.15-1%。 国・地域により、また重症リスクの有無によっても死亡率には大きな開きがある。 27の文献を分析した結果によると、2020年9月までのデータでは死亡率が年齢とともに急激に増加した 10歳 0.002% 25歳 0.01% 55歳 0.4% 65歳 1.4% 75歳 4.6% 85歳 15% 90歳以上 >25% しかしながらすべての感染者を把握・評価するのは困難であり、これらの推定値にはかなりの問題点があると思われる |
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